
2026年5月30日~6月2日、6月4日~6月7日
今年もブドウ栽培の重要な作業のひとつである「2回目ジベレリン処理」を行いました。
1回目のジベレリン処理は無核化(種なし化)が主な目的ですが、2回目の処理は果粒肥大を促進するための重要な管理作業になります。
家庭菜園では開花時期にばらつきが出るため、いつ処理するか悩むことも多いですが、今回は1回目の処理から12日後を目安に実施しました。
実際の果粒サイズや使用した薬液、処理方法、そして今回感じたことを記録しておきます。
※うちベジで栽培しているブドウの品種はこちらで紹介してます。
【ぶどう栽培のはじまり】|子どもの頃の夢から始まったおうちぶどう栽培
2回目ジベレリン処理の時期

今回の2回目ジベレリン処理は、1回目の処理から12日後に行いました。
シャインマスカットの2回目ジベレリン処理は、一般的に1回目処理から10〜15日後頃が目安とされています。
ただし実際の栽培では、
・開花時期の違い
・樹勢の違い
・着粒状況の違い
・気温の違い
・果粒の生育状況
などによって適期が変わるため、一律に「何日後が正解」と言い切ることはできません。
特に家庭菜園では同じ樹でも花穂ごとに開花日がずれることが珍しくありません。
そのため、うちベジでは1回目のジベレリン処理を行った房に目印を付けて管理しています。
こうしておくことで、
・いつ処理した房なのか
・何日経過したのか
・2回目処理のタイミングはいつか
が分かりやすくなります。

作業中は少し手間が増えますが、処理忘れや処理時期のズレを防ぐことができるため、結果的には管理が楽になります。
今年も目印を付けて管理していたおかげで、1回目処理から12日後というタイミングで迷うことなく2回目処理を行うことができました。
※1回目のジベレリン処理の記事はこちらから
1回目ジベレリン処理|アグレプト液剤処理後にフルメット加用で完全種無しを目指す
現在の果粒サイズ




現在の果粒サイズは、
👉 小豆〜大豆程度
まで肥大しています。
まだ1回目ジベレリン処理からそれほど日数は経過していませんが、果粒の成長スピードは想像以上でした。
春先はなかなか動きが見えないブドウですが、開花から着粒期にかけては驚くほど成長します。
特にシャインマスカットは果粒肥大能力が高く、この時期から一気に存在感が出てきます。
今年は着粒も比較的良好で、今のところ順調に生育している印象です。
※2026年は確実に種なしブドウを作るためにアグレプト液剤を使用しています。
シャインマスカットを完全種無しに近づける|ストレプトマイシン処理の適期と具体的なやり方
ジベレリン溶液の管理について
今回使用したジベレリン溶液については、作成後4日以内に使い切るルールで管理しました。

説明書には、
「使用にあたってはその都度溶解調製することが望ましい」
と記載されています。
また、
「溶解後放置すると効力が低下する場合があるので、なるべく調製当日に使い切る」
とも書かれています。
本来であればその都度作成するのが理想です。
しかし家庭菜園では、
・開花時期のばらつき
・仕事との兼ね合い
・複数品種の管理
などがあり、どうしても数日に分けて処理する場面が出てきます。
そこでうちベジでは自己責任のもと冷蔵保存を行い、4日以内を目安に使用しています。
もちろんメーカー推奨の方法ではありませんが、家庭菜園ならではの現実的な運用として続けています。
使用したジベレリン錠剤

今回使用したのは住友ジベレリン錠剤です。
1箱8錠入りで1700円前後。
有効期限も比較的長く、家庭菜園で少量使用する場合でも扱いやすい資材だと感じています。
液剤タイプと比べても計量の手間が少なく、
👉 水1Lに1錠で25ppm
という分かりやすさが魅力です。
薬剤の計量ミスも起こりにくく、家庭菜園向きの製品だと思います。
2025年から使用していますが、管理もしやすく気に入っています。
使用した濃度
説明書の使用上の注意を確認すると、
・2倍体欧州系品種 → シャインマスカット
・3倍体品種 → BKシードレス
の記載があります。
一方で、
・ヌーベルローズ
・クイーンセブン
については記載がありませんでした。
調べてみると、
ヌーベルローズは欧州種に近い2倍体欧米雑種。
クイーンセブンは2倍体欧州系品種。
との情報がありました。
そのため、うちベジでは両品種とも2倍体品種として管理しています。
BKシードレスについては3倍体品種で、推奨されている希釈倍率にも幅があります。
ただし今回使用した25ppmは2倍体欧州系品種の使用範囲内でもあり、極端に高い濃度ではありません。
家庭菜園では複数濃度を作り分けると管理が複雑になるため、
👉 全品種25ppmで統一
という方法を選択しました。
もちろん品種によって最適な濃度は異なる可能性がありますが、現時点では管理のしやすさを優先しています。
※1回目のジベレリン処理の記事はこちらから
1回目ジベレリン処理|アグレプト液剤処理後にフルメット加用で完全種無しを目指す
実際の処理方法
今回も浸漬処理で行う予定でした。

ところが、1回目ジベレリン処理で使用した直径7cmのカップを使おうとしたところ、シャインマスカットの房が入り切らないという事態になりました。
たった12日しか経過していませんが、果粒は予想以上に肥大していました。
これには正直驚きました。
昨年も果粒肥大は見ていましたが、改めてブドウの成長力の強さを実感します。

そのため今回は、
・カップに入る部分は浸漬処理
・入り切らない部分はスプレー散布
という方法で対応しました。

本来であれば房全体を均一に浸漬できるのが理想です。
しかし家庭菜園では限られた道具で対応することも多く、現場で工夫しながら管理する必要があります。
今回は薬液が果粒全体にしっかり付着するよう意識しながら、散布ムラが出ないよう丁寧に処理しました。

スプレー散布は簡単そうに見えて意外と難しく、房の裏側までしっかり薬液が届いているか確認しながら作業しています。

2回目のジベレリン処理は、主に果粒肥大を促進することを目的として行います。
使用説明書には、処理後に余分な薬液を落とすよう記載されています。これは薬液が付きすぎることで、ブドウ粒の下面に「ジベ処理焼け」が発生し、果面が汚れてしまうことを防ぐためだと考えられます。
BKシードレスは皮をむいて食べる品種のため、多少の果面の汚れは大きな問題になりにくいと思います。一方で、シャインマスカットは緑色で皮ごと食べる品種のため、果面の汚れが見た目の品質低下につながる可能性があります。
とはいえ、うちベジは家庭栽培であり出荷を目的としていないため、そこまで神経質には考えていません。処理後は房軸を持って軽く揺すり、滴が落ちる程度の対応にしています。
また、説明書には散布処理についての注意点も記載されています。散布処理は浸漬処理に比べて果粒肥大がやや劣る場合があるため、薬液が果房全体に十分かかるよう注意が必要とのことです。
果房の大きさや着粒位置、使用するカップのサイズによっては浸漬処理が難しい場合もあります。そのような場合に備えて、散布処理もできるよう準備しておくと安心だと感じました。
2回目ジベ処理で感じたこと

今回の2回目処理では、
・果粒サイズ
・着粒状態
・樹勢
などを細かく見ながら判断するというより、
「1回目から12日後」
という自分のルールに従って実施しました。
家庭菜園では栽培経験が少ないうちは、毎回判断基準が変わってしまうことがあります。
しかしルールを決めておくことで、
「今年はどうするか」
ではなく、
「昨年と比較してどうだったか」
を見ることができます。
これは家庭菜園でも意外と大切な考え方だと思います。
特にジベレリン処理のような年に数回しか行わない作業は、感覚だけで管理すると再現性が低くなります。
そのため私は、
・処理日を記録する
・房に目印を付ける
・写真を残す
ことを意識しています。
今回も目印管理のおかげで迷うことなく処理できました。
少し面倒な作業ですが、後から振り返ると大きな意味があると感じています。
今後の管理
2回目ジベレリン処理が終わると、次は房づくりの仕上げ段階に入ります。
今年は着粒が良好な房も多く、今後は摘粒作業が中心になります。
摘粒では、
・粒数の調整
・房形の調整
・粒間の確保
などを行いながら、最終的な房の形を整えていきます。
着粒が多いから良いというわけではなく、多すぎる場合は粒同士が押し合い変形果の原因になることもあります。
そのため適度に粒数を減らしながら、美しい房を目指していきます。
また、これからは梅雨入りも近づきます。
ブドウ栽培では病害管理が非常に重要な時期になります。
特に注意したいのは、
・ベト病
・晩腐病
・灰色かび病
です。
今年は一部でベト病らしき症状も見られたため、今後も防除を継続していく予定です。
果粒肥大ばかりに目を向けるのではなく、病害管理もしっかり行いながら収穫を目指していきたいと思います。
※5月下旬に病害と思われる症状が出たのでオンリーワンフロアブルを散布しました。
雨よけブドウでも病害発生?褐斑病を疑いオンリーワンフロアブルで対策
※うちベジの年間防除スケジュールはこちらから
家庭菜園ブドウの防除暦|初心者でもできる年間病害虫対策
まとめ
今回はシャインマスカット、BKシードレス、ヌーベルローズ、クイーンセブンの2回目ジベレリン処理を行いました。
1回目処理では無核化を目的とし、今回の2回目処理では果粒肥大を目的として管理を進めています。
処理時期は1回目から12日後を目安に実施し、房に目印を付けながら管理しました。
実際には予想以上に果粒が肥大しており、1回目に使用したカップへ房が入り切らない場面もありましたが、浸漬処理と散布処理を組み合わせながら対応しています。
改めて感じたのは、ブドウは開花後の成長スピードが非常に速いということです。
ほんの数週間前まで小さな花穂だったものが、すでに房らしい姿へ変化しています。
これからは摘粒や房形調整、防除管理など作業が続きますが、収穫時に美しい房を見ることを楽しみにしながら管理を続けていきたいと思います。
次回は着粒状況を確認しながら行う摘粒作業についても記録していく予定です。
※ジベレリン処理を行う前に果穂整形を2回にわけて行っています。
1回目の果穂整形|家庭菜園で試している整形と長さの目安
2回目の果穂整形|うちベジぶどうを“房尻4cm”で管理する理由

