家庭菜園や水耕栽培で人気のリーフレタス。今回は「品種による違いがどれくらい出るのか」を確認するため、3種類のリーフレタスを同時に育ててみました。
しかし、結果は少し意外なものに。結論から言うと、環境条件によって品種の特徴がほとんど出ず、似たような見た目になってしまいました。
この記事では、その原因や気づきを記録としてまとめていきます。
栽培条件

今回の栽培環境は以下の通りです。
・日照:午前中のみ(12時以降は直射日光なし)
・場所:屋内南側
・栽培方法:水耕栽培
一見すると「強すぎない光でレタスにはちょうどいいのでは?」と思っていましたが、実際にはこの環境が大きく影響することになりました。
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使用した種
まずは今回育てた3種類の特徴を簡単に紹介します。
リーフレタスグリーン
(特徴)葉は鮮やかなグリーン、ちりめん状になり、作りやすくて家庭菜園向き
焼肉用レタス チマサンチ
(特徴)比較的暑さに強くプランターでも手軽に栽培できる
グリーンスパン
(特徴)葉は濃緑色で幅広く、細かく縮みがあり、独特の香りと食感がある。
本来であれば、それぞれ見た目や成長の違いがしっかり出るはずでした。
生育の様子
🟢 栽培1日目
それぞれ鉢底ネットを2つずつ使って栽培スタートです。
🟢 栽培8日目
グリーンスパンは成長が早く、双葉が出てきました。
🟢 栽培11日目
3種類とも双葉が出てきたので、鉢に対して2株ずつ残します。

同じタイミングでハイドロボール小粒を入れて、遮光し藻の発生を防ぐ工夫をしました。
🟢 栽培25日目
発芽後の成長は順調に見えましたが、よく観察すると明らかに光量が不足しており、全体的に徒長気味の状態となっています。
本葉が出始めたタイミングで、その影響はよりはっきりと現れました。
茎は細くひ弱で、自立する力が弱く、本葉の重さに耐えきれず株が倒れ気味になっています。全体としてひょろひょろとした頼りない姿で、本来のしっかりとしたリーフレタスの苗とは大きく異なる状態です。
通常であれば、本葉が展開してくる頃には茎もしっかりとして安定してくるはずですが、今回は光を求めて上に伸び続けた結果、茎の強度が追いついていないと考えられます。
🟢 栽培38日目
葉の色にも、品種ごとの違いがわずかに見え始めてきました。
リーフレタスグリーンは、本来であれば鮮やかなグリーンになる品種ですが、今回の栽培では色が乗らず、全体的に黄色っぽいままの状態です。光量不足の影響がはっきりと表れている印象です。
焼き肉用レタス(チマサンチ)は、他の品種と比べるとやや黄緑色が強く出ており、わずかにですが品種らしい色合いが見えてきました。ただし、本来の健康的な緑と比べるとやや淡く、十分に発色しているとは言えません。
一方で、グリーンスパンは比較的しっかりと色が出ており、濃い緑に近い「いい感じの色」になっています。3種類の中では最も安定して見える状態です。
とはいえ、全体的に見るとどの株も理想的な発色とは言えず、やはり光量不足の影響が大きいと感じます。葉色の違いは出始めているものの、本来の品種特性をしっかり比較できる段階にはまだ達していません。
🟢 栽培49日目

ここにきて、株ごとの成長差もはっきりと見えてきました。
特に中央に配置している焼き肉用レタス(チマサンチ)の成長が早く、葉の広がりも大きくなってきています。その影響で、隣にあるリーフレタスグリーン(左側)に光が当たりにくくなり、生育を阻害するような状態になってきました。
リーフレタスグリーンはもともと徒長気味で弱い状態だったこともあり、チマサンチに押される形でさらに成長が鈍くなっている印象です。
🟢 栽培64日目
リーフレタスは結球こそしないものの、通常は葉が広がりながらまとまりのある株になる印象があります。
しかし今回の株は、そのイメージとは少し異なる状態です。
葉の幅が狭く、全体的に縦に伸びるような形になっており、ボリューム感に欠ける印象があります。本来見られるはずの「横に広がる葉の展開」が弱く、すっきりしすぎたシルエットです。
🟢 栽培72日目
焼肉用レタス(チマサンチ)の成長が想像以上に早く、葉が大きく広がったことで、周囲のスペースを大きく占めるようになっています。その結果、リーフレタスグリーンやグリーンスパンが葉の下に隠れてしまい、十分に光を受けられない状態になってきました。
特に光量がもともと限られている環境のため、一部の株が優勢になると、その影響がより顕著に表れます。成長の遅い株ほどさらに不利になり、差がどんどん広がっていく悪循環に入っている印象です。

パッケージに記載されている鮮やかな葉色とは大きく異なり、実際の株は全体的にもやしのような淡い色味になっています。
さらに、茎も細く間延びしており、全体的にひょろひょろとした頼りない見た目です。本来のリーフレタスに見られるしっかりとした葉の広がりや厚みは感じられず、健康的な株とは言い難い状態です。
このように、見た目の印象からも光量不足による徒長の影響がはっきりと表れていると感じました。

株自体の大きさは出てきたものの、いわゆる“肉厚なリーフレタス”とは言いがたい状態です。
葉は全体的に薄く、しっかりとした厚みやハリが感じられません。また、色味もやや薄く、健康的な濃いグリーンというよりは淡い印象です。
見た目のボリュームはある程度出てきているものの、質の面では本来のリーフレタスらしさが十分に出ていないと感じました。

こちらもパッケージに記載されている鮮やかな葉色とは大きく異なり、実際の株は全体的にもやしのような淡い色味になっています。
さらに茎が細く強度がないため、本葉が展開した現在では重さに耐えきれず、株全体が垂れ下がってしまっています。自立できずに倒れ込むような状態で、見た目にもかなり弱々しい印象です。
徒長によって茎ばかりが伸び、株を支える力が不足していることがはっきりと分かる状態となっています。
収穫と実食

これ以上の生育は難しいと判断し、収穫しました。
同じ時期に種まきを行ったにもかかわらず、結果には大きな差が出ています。
収穫量は以下の通りです。
・リーフレタスグリーン:14g
・焼き肉用レタス チマサンチ:103g
・グリーンスパン:30g
特にチマサンチは、他の品種と比べて圧倒的に生育が良く、しっかりとしたボリュームになりました。
一方でリーフレタスグリーンは思うように成長せず、かなり控えめな収穫量となっています。
同じ環境で育てていても、ここまで差が出る結果となり、品種ごとの特性や環境適応力の違いを強く感じる結果となりました。

それぞれの品種で見た目にも違いが出ました。
リーフレタスは、本来であれば鮮やかなグリーンでちりめん状の葉になる予定でしたが、光量不足の影響で全体的にもやしのような淡い色合いになりました。
焼き肉用レタス チマサンチは、肉厚でしっかりとした葉になるはずでしたが、実際には少し引っ張るだけで簡単に切れてしまうほど薄い葉となりました。
グリーンスパンは濃い緑色になる品種ですが、今回の環境では他の2種類と比べてやや濃い程度にとどまり、本来の特徴を十分に発揮できたとは言えません。
今回の結果から、どの品種も本来の特性を出しきれず、特に光量が生育や葉の質に大きく影響していることを実感しました。
食味については、3種類とも共通して苦味はなく、全体的に柔らかい葉質でした。
ただし、極薄の葉で育っているため、レタス特有のシャキシャキとした食感はほとんど感じられず、やや頼りない印象です。
そのため、サラダとしてそのまま食べるには少し物足りなさを感じる仕上がりとなりました。
今回の結果から、光量不足による徒長の影響で葉が薄くなり、食感にも影響が出ていると考えられます。
品種ごとの違いが出なかった理由
今回の検証で一番残念だったのがここです。
本来、リーフレタスは品種によって
・葉の形(フリル)
・色(緑)
・成長の勢い
などに違いが出るはずです。
しかし今回の結果は、
ほぼ同じ見た目・同じ色・同じ形。
正直、見分けがつかないレベルでした。
これは、徒長によって本来の葉の展開がうまくいかなかったことが大きな原因だと思います。
つまり、
👉 環境が悪いと品種の個性は出ない
ということです。
その中でも成長した「焼き肉用レタス」
そんな中でも、比較的しっかり育ったのが焼き肉用レタス チマサンチでした。
他の2種類と比べると、
・葉の展開がやや早い
・ボリュームが出やすい
という印象があります。
ただし、それでも「本来の特徴がしっかり出た」と言えるレベルではなく、あくまで“マシだった”という程度。
環境の影響の大きさを改めて感じました。
今回の反省点
今回の栽培から得た反省点は大きく3つあります。
① 光量は想像以上に重要
「レタス=弱光でもOK」というイメージがありましたが、十分な光がないと徒長することがわかりました。
② 半日陰は中途半端
今回の環境は
・直射は弱い
・でも明るさも足りない
という中途半端な条件でした。
この場合、植物にとっては「光を探して伸びる=徒長しやすい」環境になります。
③ 品種比較は環境が整ってから
今回の目的は「3種類の比較」でしたが、
そもそも環境が揃っていないと比較にならない
という当たり前のことを実感しました。
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改善するならどうするか
もし同じ条件で再チャレンジするなら、以下の対策を考えています。
・LEDライトを導入する
・直射日光の時間を増やす
特にLEDライトは、水耕栽培との相性も良く、光量不足を補う有力な改善策だと感じています。
現在は小松菜を使ってLEDライトの違いによる成長の検証を進めているため、その結果も踏まえたうえで、今回のリーフレタス栽培にも再チャレンジしてみたいと思います。
次回は環境をしっかり整えた状態で、3種類それぞれの特徴がどこまで引き出せるのかを改めて検証していく予定です。
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まとめ
今回のリーフレタス3種の栽培結果は、
・全体的に徒長してヒョロヒョロ
・品種の違いがほとんど出ない
・焼き肉用レタスがやや優勢
という結果になりました。
正直、「レタスは育てやすい」と思って始めた方ほど、今回のような状態に戸惑うかもしれません。
そして今回一番感じたのは、
「環境が整っていないと、品種の特徴は出ない」
ということでした。
見た目が似てしまったり、思ったような色や形にならなかったりする原因は、品種ではなく環境にあることも多いです。
これからリーフレタスを育てる方は、
・発芽後の光量
・初期の環境づくり
この2点を少し意識するだけでも、結果は大きく変わってくると思います。
「なんだかヒョロヒョロしているな…」と感じたら、まずは光の当たり方を見直してみてください。
次回は環境を改善した状態で再チャレンジし、3種類それぞれの違いがしっかり出るのかを改めて検証していきたいと思います。
※うちベジではおうちで水耕栽培、お庭でぶどう栽培をしています。
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