
三つ葉といえば、茶碗蒸しの上にのっているイメージが強く、普段あえて購入して食べる機会はあまりないかもしれません。親が幼いころは近所の小川に三つ葉が自生していたそうで、昔は身近な山菜のような存在だったようです。
そこで今回は、三つ葉を室内の水耕栽培で育ててみます。
いつも葉物野菜を育てている容器を使い、特別な設備は使わずに栽培しています。
しかし、栽培の途中で水が汚れ、根が傷んでしまうトラブルも起こりました。この記事では、三つ葉の水耕栽培の方法と、実際に経験した失敗やその対処方法も含めて記録していきます。
三つ葉について
ダイソーで購入した「上品な香り みつば」です。よりどり2個100円と、かなり良心的なお値段です。三つ葉はセリ科の香味野菜で、日本料理によく使われる伝統的な野菜です。さわやかな香りが特徴で、お吸い物や茶碗蒸し、丼ものの彩りとして親しまれています。湿った場所を好む植物で、昔は小川や林の近くに自生していることもありました。家庭菜園でも比較的育てやすく、プランターや水耕栽培でも楽しむことができます。
使用した栽培用品
今回使用したものは、ほぼダイソーの100円商品で揃えました。
- ダイソーの三つ葉の種
- 鉢底ネット
- 発泡なんでも板A4(穴は自作)
- スクエア収納ボックス
- スクエア収納BOX用フタ(穴は自作)
- ハイドロボール(小粒)
- 観賞魚用ウール
特別な設備は不要で、家庭にある容器でも代用可能です。コストを抑えて始められるのが魅力です。
※私が使っている容器作りの解説は下のリンクから参考にしてもらえれば幸いです。
水耕栽培|容器づくりから本格運用まで詳しく解説【一度作ればずっと使える】
栽培方法
鉢底ネットにウールを入れ、その上に種をまいて、自作したA4サイズの発泡スチロール製のフタにセットして栽培をスタートしました。
発芽後、根が十分に伸びたタイミングで、より安定して固定できるプラスチック製のフタへ変更しています。養液には微粉ハイポネックスを1000倍に希釈したものを使用し、水位は根が常に吸水できる高さを維持するように管理しました。
種のパッケージ裏面には「つくりやすく、プランターや空箱などで簡単に栽培でき、人気があります。」と書かれており、初心者の私にとっては安心できる説明でした。
ただし、同じパッケージには「発芽率65%以上」「まきどき7月上旬〜11月中旬」とも記載されています。真冬のこの時期に種をまいて本当に育つのか少し不安もありましたが、まずは試してみることにしました。
生育の様子
🟢 栽培1日目
1鉢あたり5,6粒くらい種をまきました。
🟢 栽培18日目
今回の栽培では、種まきから約18日ほどで発芽しました。
あまりにも芽が出てこなかったため、途中で失敗したのではないかと思い、栽培を断念しようかと考えたほどです。
それでも植物の生命力を信じて待ってみたところ、無事に発芽を確認することができました。ゆっくりではありますが、小さな芽が出てきたときはとても嬉しく感じました。
🟢 栽培31日目
最初に出てくるのは細い双葉で、非常に繊細な見た目です。発芽後もしばらくは成長がゆっくりで、他の葉物野菜と比べるとマイペースに育つ印象でした。
🟢 栽培34日目
ある程度、双葉が展葉してきました。
まだ発芽していない種もいくつか残っていましたが、これ以上発芽する可能性は低いと判断し、種殻や未発芽の種を取り除きました。
その後、培地の表面を軽く整えて、栽培環境をきれいにしておきます。

培地を整えたあと、ハイドロボールを入れて、ウールに直接光が当たらないようにしました。
水耕栽培では、培地に光が当たると藻が発生しやすくなるため、軽く覆っておくことで藻の発生を抑えることができます。
三つ葉は自然でも群生しているイメージが強かったため、今回は間引きは行わず、密植気味に育てることにしました。
🟢 栽培42日目
本葉が展葉してきました。三つ葉らしい形が確認できます。
🟢 栽培53日目
全ての株で本葉が確認できます。
🟢 栽培68日目
この時は、成長期でキレイな若草色の若葉が次々出てきていました。
🟢 栽培88日目
3月初旬までは元気に育っていましたが、途中から少しずつ勢いに陰りが見え始めました。
🟢 栽培91日目
葉の色も徐々に薄くなり、黄色っぽく変化してきました。
栽培途中で水が汚れてしまった

地上部の元気がなくなる原因としては、根の状態が非常に重要になってきます。蓋を開けて根の状態をチェックすると藻が薄くついており、先端部分が茶色く変色しています。また容器もカビのような斑点がついておりきれいな状態とは言えません。これは水耕栽培でよく起きる根腐れの初期症状です。
今回の原因を振り返ると、いくつか思い当たる点がありました。
栽培容器は白色のボックスを使用しており、この容器には遮光処理をしていなかったため、光が容器の内部まで透き通ってしまっていました。水耕栽培では、溶液に光が当たると藻や菌が繁殖しやすくなるとはわかっていたものの、処理を怠ったがゆえに、根腐れ症状につながってしまいました。

また、私は基本的に水1リットルに対して、微粉ハイポネックス1gを溶かして培養液を作っています。EC値でいうと約1000us/cm前後です。今回の培養液をECメータで測定すると、約1480us/cm肥料濃度が高すぎていたことがわかりました。
一般的に葉物野菜の水耕栽培では、
EC値は1000前後が目安と言われることが多いです。
今回の数値はそれよりも高く、肥料濃度が濃すぎたことで根が傷んでしまった可能性があります。
EC値とは?
養液にどれくらい肥料成分(栄養)が溶けているかを示す数値です。
ECは Electrical Conductivity(電気伝導度) の略で、水の中に溶けているミネラルや肥料成分が多いほど電気を通しやすくなり、数値が高くなります。
水耕栽培では、このEC値を測ることで肥料の濃さを確認できます。
水耕栽培の目安(葉物野菜)
- EC 0〜300:ほぼ水
- EC 500〜1000:薄めの養液
- EC 1000前後:一般的な葉物野菜の適正濃度
- EC 1500以上:濃すぎて根が傷む可能性あり
例えば、EC値が高すぎると
- 根が傷む
- 葉が黄色くなる
- 生育が止まる
といった症状が出ることがあります。
根腐れへの対処

根が傷み始めていたため、いったん環境をリセットすることにしました。
まず、三つ葉を鉢底ネットから取り外し、流水で優しく洗い、根についた汚れや藻を丁寧に取り除きました。
水耕栽培では、根にぬめりや汚れが付くと酸素不足になりやすくなります。
そのため、できるだけ清潔な状態に戻すことが重要です。
栽培環境の改善

トラブルの原因になりそうな点をいくつか改善しました。
まず、栽培ボックスを遮光シートを巻いた容器に変更しました。
これによって溶液に光が入りにくくなり、藻や菌の繁殖を抑えることができます。
また、肥料濃度も見直しました。
微粉ハイポネックスは1000倍以上で希釈し、
EC値が800程度になるように調整しました。
このくらいの濃度であれば、三つ葉にとっても比較的やさしい栄養環境になります。しばらくはこの濃度で様子を見る予定です。
水耕栽培で感じたポイント
今回の栽培で感じたポイントは、次の3つです。
① 容器の遮光はとても重要
溶液に光が入ると藻や菌が増えやすく、水が汚れやすくなります。
② EC値を管理すると原因がわかりやすい
肥料濃度が高すぎると根が傷みやすくなります。
③ 根の状態を直接確認できる
根が白く元気なら問題なく、茶色くぬめるとトラブルのサインです。また、根の状態が悪くなると水の減りが遅くなり、葉も黄色っぽくなります。
まとめ
三つ葉の水耕栽培は、室内でも気軽に挑戦できる家庭菜園です。
ただし、実際に育ててみると水質管理と肥料濃度がとても重要だと感じました。
今回の栽培では、
- 容器の遮光不足
- 肥料濃度が高すぎた
という2つの要因が重なり、水が汚れて根が傷みかけるトラブルが起きました。
そこで
- 根を流水で洗浄
- 遮光シート付きの容器に変更
- EC値800程度に調整
という対策を行いました。
水耕栽培はトラブルもありますが、その分原因を考えて改善していく楽しさもあります。植物の根の状態を直接観察できるのも、水耕栽培ならではの面白いところです。
三つ葉は料理にも使いやすく、少し育てておくだけでも食卓で活躍してくれる野菜です。これから水耕栽培を始める方の参考になればうれしいです。
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