焼き肉用レタス「チマサンチ」水耕栽培記録|100均容器でじっくり育ててみた

 チマサンチは、焼き肉を包んで食べるためにぴったりな韓国系のリーフレタスです。やわらかくて巻きやすく、ほんのり甘みがあるのが特徴。しなやかな葉質でありながらシャキシャキとした食感も楽しめるため、焼き肉との相性は抜群です。

今回は、このチマサンチを自作の水耕栽培装置で育てた記録をまとめます。初心者目線での不安や工夫した点も含めて詳しく紹介していきます。


焼肉用レタス チマサンチとは

チマサンチは焼肉屋さんで定番のサンチュとほぼ同じものを指すようです。キク科で結球しないリーフレタス類(かきチシャ)のことです。

使用した栽培用品

今回の水耕栽培で使用した道具は以下の通りです。

・鉢底ネット
・ハイドロボール(小粒)
・発泡なんでも板A4
・スクエア収納ボックス
・スクエア収納BOX用フタ
・アルミホイル
・観賞魚水槽用ウール(ホームセンターで購入)

比較的手に入りやすい材料で構成しています。A4サイズの発泡スチロール板(スクエア収納BOX用フタ)に穴をあけ、鉢底ネットを6個セットできるように加工しました。

※容器の作り方の記事もありますので、参考になれば幸いです。
水耕栽培|容器づくりから本格運用まで詳しく解説【一度作ればずっと使える】


栽培方法

 鉢植えネットに観賞魚水槽用ウールを入れ、種をまいて自作したA4サイズの発泡スチロール蓋にセットして栽培をスタートしました。

発芽後、根が十分に伸びたタイミングで、より安定するスクエア収納BOX用フタへ変更しています。養液はハイポネックスを1000倍に希釈して使用し、水位は根が常に吸水できる高さを維持しました。

焼き肉用レタスは発芽率85%以上。とあり、3粒ずつ播きました。

生育の様子

🟢 栽培1日目

 鉢底ネットの中に水槽用ウールを詰め、その上に数粒ずつ種をまきました。レタスは好光性種子のため、土をかぶせる必要はありません。軽く押さえる程度にし、水分を切らさないように管理します。

今回は2025年11月24日に種まきを行いました。室内管理ということもあり、極端な低温にはなりませんでした。

🟢 栽培3日目

種まきから2日後に発芽を確認しました。発芽適温は20℃前後とされていますが、今回の室内温度はおよそ15℃ほど。それでも発芽率は良好で、想像以上にスムーズに芽がそろいました。冬場の室内栽培でも十分に挑戦できることが確認でき、温度が多少適温を下回っていても、あきらめる必要はないと実感しました。

🟢 栽培8日目

 双葉がしっかりと開き、緑色がはっきりしてきます。この段階で重要なのが間引き作業です。鉢底ネット1個につき1株に絞ります。密植状態のまま育ててしまうと、光の奪い合いが起こり、ひょろひょろとした軟弱な苗になってしまいます。形のよいもの、茎がしっかりしているものを残し、他は取り除きました。

🟢 栽培11日目

 間引き作業は1度に行うのではなく、3日間ほどかけて行いました。残す株によって、今後の成長具合が大きく異なると考え、慎重に株の選定を行いました。
また、発芽後に種殻が葉に残っている場合は、カビの原因になるため丁寧に取り除きます。細かい作業ですが、清潔に管理することが水耕栽培では特に大切です。

 培地をきれいに整えたら、ハイドロボールを入れて、遮光を行います。遮光することで、藻の発生防止や養液の劣化を抑える効果が期待できます。双葉が展葉したら、養液は微分ハイポネックスを1000倍に希釈して使用しました。濃すぎると根を傷める可能性があるため、規定倍率を守ることが重要です。

🟢 栽培31日目

本葉が展葉してきました。そろそろ、フタを変えていきます。

 初期段階ではA4発泡スチロール蓋を使用していましたが、根がしっかりと伸び、白く太い健全な根が確認できたタイミングで、より安定性の高いスクエア収納BOX用フタへ変更しました。発泡スチロールは軽量で加工しやすい反面、株が大きくなり葉数が増えてくると重みも加わるため、全体が不安定になりやすくなります。また、養液との接触面は汚れが付着しやすい点も気になっていました。こうした理由から、生育が順調に進んだ段階で強度のあるフタへ切り替える判断をしました。

ただし、この変更作業は特に慎重に行う必要があります。スクエア収納BOX用フタに変えると、構造上フタと水面までに空間ができるため、根が十分に伸びていない状態で移行してしまうと、水分を吸収できず急激にしおれてしまう恐れがあります。わずか半日でも吸水が不十分になると、葉がぐったりと倒れてしまうこともあります。

水耕栽培では、地上部の葉の大きさや色よりも、まず「根の状態」が最優先です。見た目に葉が元気でも、根が水面に届いていなければ一気にダメージを受けてしまいます。そのため、フタ交換前には根の長さを確認し、移行直後は溶液6L注ぎ、水位をやや高めから管理を始めます。

 フタを変更しました。強度のあるスクエア収納BOX用フタに切り替え、栽培環境は一段と安定したはず…なのですが、この頃の株はまだまだ頼りない姿でした。

葉は薄く、光にかざすと透けて見えるほどひょろひょろ。茎も細く、少しの振動で揺れてしまうような状態で、「本当にここから大きくなるのだろうか」と正直かなり心配していた時期です。

🟢 栽培43日目

 これまで薄く透けるようだった葉に厚みが出て、色も淡い緑からやや濃い緑へと変化してきました。株全体の姿もまとまり、ひょろひょろと頼りなかった印象はすっかりなくなりました。この段階まで来ると、ようやく「うまくいっている」と実感できます。あれほど心配していた初期の姿が嘘のようで、植物の回復力と成長力に改めて驚かされます。

🟢 栽培48日目

 成長具合が左右で異なってきました。左側の株は、数時間とはいえ太陽光が直接当たる位置にあるためか、葉の展開が早く、葉幅も広がり、株全体にボリュームが出てきました。やはり自然光の力は大きく、短時間でも直射光が当たることで光合成が活発になり、生育スピードに差が出ているようです。
一方で右側は、壁の影になる位置にあるため、明るさはありますが、直射日光は当たらない環境です。その影響か、葉の展開はややゆっくりで、株の広がりも控えめに感じます。

今回の栽培で、光環境が生育に与える影響を改めて実感しました。同じ容器、同じ養液、同じ管理方法でも、「光の当たり方」だけでここまで差が出るのは興味深い発見です。

対策としては、定期的にスクエア収納BOX用フタの向きを変え、左右の株が均等に光を受けられるようにする方法があります。このフタは簡単に取り外しができ、くるっと向きを変えるだけで調整できる点が、この栽培環境の大きな利点だと感じています。

特に室内栽培では、窓からの光が一方向になりやすく、生育に差が出やすい環境です。だからこそ、定期的に向きを変える“ローテーション管理”が効果的です。ちょっとした工夫ですが、株のバランスを整えるうえでとても有効だと実感しました。

🟢 栽培59日目

 そろそろ収穫したいと思います。本葉が出始めた頃は、葉が淡い緑色でやわらかく、見た目にも頼りない印象でした。幼苗期は茎が細く、培地に触れるような状態になることもあり、「本当に大きくなるのだろうか」と不安になる場面もありました。

しかし、根が充実し始めると様子が一変します。葉の展開スピードが上がり、横へ横へと広がるように成長していきました。水耕栽培では根の状態がそのまま地上部の勢いに直結していることを強く感じました。

収穫と実食

 収穫は下葉から順番に摘み取ります。収穫量は75gでした。
中心の生長点を残しておくことで、再び葉が展開し、2回目の収穫も可能になります。

実際に焼き肉を巻いて食べてみると、やわらかさとほのかな甘みが口の中で広がり、肉の脂をさっぱりとまとめてくれました。自分で育てたという満足感もあり、味わいは格別でした。

2回目の収穫

🟢 栽培72日目

 収穫後は、枯れた葉や傷んだ部分を丁寧に取り除き、培地の状態を整えます。株元までしっかり光が届くようにしておくことで、その後の再生もスムーズになります。

あわせて、スクエア収納ボックスの洗浄と養液の交換も行いました。ここで感じたのが、替えのスクエア収納ボックスの便利さです。ボックスの洗浄にはどうしても時間がかかります。その間、レタスは水分を十分に吸えない状態になり、少なからずストレスがかかってしまいます。
しかし、替えのボックスを用意しておけば、フタを外してそのまま新しい容器にセットするだけでOK。洗浄中も根が乾く心配がなく、スムーズに2回目の栽培環境を整えることができます。

ちょっとした工夫ですが、安定して再生収穫を目指すなら、予備のボックスを用意しておくのはおすすめです。

🟢 栽培97日目

大きくなってきたので、そろそろ収穫したいと思います。

1回目の収穫後は、養液を新しいものに替えただけで、そのほかに特別なお世話はしていませんでした。それでも順調に生育し、2回目の収穫まで無事にたどり着くことができました。

 収穫は、株元からカットする方法で行いました。条件がそろえば3回目の収穫も十分可能だと思います。ただ、限られた室内スペースを有効活用するため、今回はここで撤収することにしました。

今回の収穫量は94g
1回目よりも多く収穫することができました。再生栽培でもここまで増えるのは、正直うれしい誤算です。葉はやわらかく、えぐみや苦味もほとんど感じませんでした。水耕栽培ならではのみずみずしさがあり、そのままサラダにしておいしくいただけました。


実際に育てて感じたこと

 葉かきレタスの水耕栽培は比較的育てやすいと聞いていましたが、実際に挑戦してみると、小さな変化一つひとつが気になり、不安になることも多くありました。

特に幼苗期は成長がゆっくりに感じ、「失敗なのでは」と思うこともありました。しかし、環境を整え、水位や養液濃度を守り続けることで、植物は確実に応えてくれることがわかりました。

水耕栽培は土を使わないため、葉が汚れにくく、虫の被害も比較的少ない点が大きなメリットです。室内管理もしやすく、家庭菜園初心者にも挑戦しやすい方法だと感じました。

チマサンチは成長も早く、収穫量も期待できる優秀なレタスです。焼き肉用としてだけでなく、サラダやサンドイッチにも活用できます。今後は株数を増やし、より安定した収穫を目指したいと思います。

自宅で焼き肉用レタスを育てる楽しさは、実際に体験してみてこそ実感できるものです。これから水耕栽培に挑戦してみたい方の参考になれば幸いです。

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